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バルーンで遊ぼう(2) [バルーン]

 さて、バルーンを扱う場合のポイントは次の4点です。

  1 小さな子どもに風船を与えないこと。
  2 購入する店によってバルーンの状態が異なること。
  3 ブランド(メーカー)によって硬さや色合いが異なること。
  4 購入後の管理によってバルーンの状態が変わること。

 以下、この4点について詳しく説明します。

1 小さな子どもに風船を与えないこと。

 意外と知られていませんが、風船(ゴム製に限る)という玩具は、天然ゴムを材料としているので、自然の中に落ちてもやがては土に還る環境に優しい玩具です。生きた鳩の代わりに白い風船の鳩を飛ばしたり、イベントでたくさんの風船を空に解き放ったりするのは、どこへ飛んで行っても環境を壊さないものだということが分かっているからなのです。もちろん、子どもが口に入れても、誤飲してしまっても安全です。ただし、膨らんだままの風船を口の中で破裂させてしまうと、ノドに詰まらせて窒息するという事故がないわけではありません。ですから、まだ風船を風船と認識できない小さな子、つまり風船をただなめたり、噛みついたりするような年齢の子には風船を与えないでください。また、ある程度の年齢の子どもでも口に入れたりしないように大人が気を付けてあげてください。これが風船を扱う場合に第一に気遣うことです。あなたがツイストバルーンを使って可愛い動物を作り、誰かに上げるときにはこのことも同時に伝えておきましょう。「小さなお子さんが口に入れないように気を付けてください。破裂して窒息する危険があります」と。安全に遊ぶこと。これが何より大切です。

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コアンもバルーンが大好き。よくかみついて遊びます。でも、のどに詰まらせるといけないのですぐに取りあげちゃいます。

2 購入する店によってバルーンの状態が異なること

 はじめてバルーンモデリングをやろうとするあなたは、どこでバルーンを手に入れるでしょうか?まずは、どこか近くに売っていないか散歩がてら出かけてみるでしょうか?幸運にも近くの店で、ポンプやバルーンモデリングの基礎を書いた説明書、それにツイストバルーンがセットになった入門キットを見つけます。よかった。値段もそんなに高くない。
 早速、家で遊んでみます。あなたがお父さんなら、まずポンプを使わず、自慢の肺活量を活かして膨らまそうとするでしょう。「まず、こうやって風船を伸ばすんだ」と言いながら、両手で風船を引っ張り、やおら口から息を吹き込みます。そして、意外にも簡単に風船は膨らみます。「お父さん、すごい!」「なんだ、ポンプなんかいらないじゃないか」という会話になるでしょう。ところが肝心の動物作りをしようとすると、簡単に破裂してしまい、お父さんは何度も何度も風船を膨らます羽目に陥ります。しかもやっと作った動物の色合いが、大道芸人にもらったバルーンのように鮮やかじゃない。「つまんない」と子どももすぐに飽きてしまい、あなたの家でバルーンモデリングの火は消えてしまいます。
 もちろん、すべてがこうなる訳ではありませんが、実は店頭販売のバルーンには大きな欠点があるのです。それはバルーン自体に消費期限があるため、どうしても倉庫や店頭に、長く置かれたバルーンは品質が劣化してしてしまうのです。先に書いたように、バルーンはほとんど天然ゴムを材料として作られています。自然の中に捨てても、やがて土に還っていくクリーンな玩具です。しかし、そのために寿命は短く、また熱や日光にとても弱い。大道芸人にもらったバルーンが屋外で日に当てているうちに、みるみる光沢を失ったり、あるいは破裂したりした経験はありませんか。そして大事に家に飾っておいても、ほんの数日の間にしぼんでしまうはずです。
 ですから、バルーンは購入する店を選ぶ必要があります。私が始めた17、8年前は国内にバルーン専門店はありませんでした。一部の玩具問屋で購入することもできましたが、国内ではそれほど需要がないので、倉庫に長く保管されていたバルーンの品質はあまりよくなかったのです。仕方がないのでパソコン通信の先輩たちの書き込みを参考にし、個人輸入をすることにしました。アメリカのテキサスにある有名な店です。見積もりをEメールでとり、注文はエアメール(国際郵便)でした。当然英語です。あるとき、1袋1グロスのはずが、1袋100本になっていて苦情のメールを書いたことがあります。向こうからの返事に「お父さんお母さんとよく話し合って」と書かれていて笑いました。あまりに拙い英文だったので、子どもと勘違いされたのです。それからもあえて大人であることは知らせずに取り引きを続けました。とても親切にしていただきました。トムさん、ありがとう、そして、ごめんなさい(笑)
 最初に輸入したのは260Qでした。比較的柔らかく口でも膨らますことができそうでした。でも、実際には1本膨らますと顔が真っ赤になってしまいます。ある大道芸人が3本を一気に膨らますのを見たことがありますが、あれはすごいことです。その頃はちょうど1ドル80円程度の円高の時代だったので、比較的安く手に入れることができました。260Qのアソートが1袋1グロス(144本)入りで6ドル(480円)だったと記憶しています。ただし、先に述べたように品質を落とさないために船便は使わないので、空輸することになります。その費用がとにかく高くて困りました。
 今では「ツイストバルーン」とネットで検索すれば、国内でも購入できる店を探すことができます。できれば、その中でバルーンを専門に扱っている店を選びましょう。バルーンだけで商売が成り立っている店なら、常に新鮮なバルーンを供給できるはずです。また、現在は、私がはじめて個人輸入したテキサスの店でも簡単にツイストバルーンを購入できます。ただし空輸の費用を含みますし、あいにくの円安ですのでけして安くはありません。
英語に強い方などはこちらを試してみるのもよいでしょう。サイトを自動で和訳してくれる便利な時代ですが、カタログの日本語訳は、ほとんど何のことか分かりません(笑)

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上が260Q、下が260Sです。上の風船は少し色移りしています。このように他の色が移ってしまうことはよくあります。避けられないことなのでクレームはやめておきましょう。実は……。

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……膨らましてみると、あまり気にならなかったりします。260Qの黄色はクラシックアソートでは、このようにクリア(透明)です。よく見てください。上下ともにほぼ同じ位置に丸い風船を入れています。でも、上は不透明なので見えません。このようにパフォーマンスによって選ぶ風船も変わってきます。私の感覚ではクリアの風船はキレイですが、不透明と比べて劣化しやすい気がします。間違いだったらごめんなさい。

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ついでなので、クリアの黄色で基本の動物を作ってみました。赤ちゃんがお腹にいるみたいでしょ。

3 ブランド(メーカー)によって硬さや色合いが異なること。

 前に書いたように、私が初めて使ったツイストバルーンは260Qでした。Qualatexはゴムの硬さ(厚さ)がほどほどで、とても扱いやすい(ひねりやすい)風船です。他のブランド(メーカー)のものは、大体これより少し硬いか少し柔らいんです。硬い(厚い)風船を口で膨らますには、かなりのテクニックが必要になってきます。ただし、一度作りあげてしまえば空気が抜けにくく長持ちします。逆に柔らかい(薄い)ものは口でも簡単に膨らますことができ、ひねって形を作るのも楽です。ただ、作ったものはすぐに空気が抜けてしまいますし、劣化が早いので長く保存できません。したがって、まずは260Qを試して、少し馴れたら自分に合った硬さのものを探すとよいかもしれません。大道芸人さんのように口で膨らますことにこだわる人もいるでしょうね。もちろん、できる人はやった方がいいです。それも1つの芸になるはずです。ただ、無理して口で膨らます必要はないと思います。特にたくさんの子どもたちに次々とバルーンモデリングをしてみせなければならないときには、迷わずポンプを使いましょう。私はポンプ派です。愛用している大きなポンプは一押しで2601本を最大に膨らますことができます。このポンプを一押ししてツイストバルーンを一気に膨らますだけで、観客は驚きの声を上げます。要はポンプで風船を膨らます時間を休み時間にしなければいいのです。踊りながらでも、歌いながらでも、とにかく観客の目を引きつける工夫さえあれば、口で膨らますことにこだわる必要はありません。
 私が今でも260Qを使う理由の1つは、その色合いです。特にピンクとブルー、そしてホワイトが格別に上品な色合いなので、この3色は必ず単色で購入するようにしています。私が好んで作るのは、定番のプードルとクマです。ピンクで雌を、ブルーで雄を作るようにしています。ホワイトでは、やはり定番のうさぎや白鳥を作ります。今ではパステルカラー、ネオンカラーなど様々な色合いのツイストバルーンが販売されているので、それらを使って様々なモデルを試してみるといいでしょう。

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上が260Q、真ん中が260Sの青。下は260Sの他の種類の青です。

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260Qのピンクと青で「キッシングプードル」を作ってみました。

4 購入後の管理によってバルーンの状態が変わること

 ツイストバルーンの管理方法については、すべてのツイスター(バルーンモデリングを楽しむ人々)の課題だと思います、バルーンは高温と日光を嫌うので、冷暗所に置くのがいいようです。冬場はクローゼットにでも入れておけばいいのですが、問題は夏ですね。特に夏場のバルーンの保管は気を遣います。
 最も簡単なのは、冷蔵庫に入れることです。袋のままで入れると嵩張るので、ジッパーのついた大きめのビニール袋に入れ替えます。できれば、ツイストバルーンを曲げずに入れられる大きさだといいですね。なかなかこの大きさがないので、私は袋を2つ使って、1つはジッパーの部分を切り、もう1つは底の部分を切って、2つを重ねてテープで貼って長さを出しました。その中にツイストバルーンを並べます。曲げないことで、劣化しにくくなります。空気を抜いてジッパーを閉めれば完璧です。これだとあまり場所をとらずに冷蔵庫に入れることができます。野菜室の隅で十分です。「何これ?」と奥様(または旦那様)に咎められることは覚悟してください。
 劣化した風船は、ねじっている間に破裂しやすくなります。日光に当たると色合いも台無しです。馴れて来ると、膨らましただけで劣化しているかどうか分かるようになります。新鮮な風船は少し硬い感じがして、ねじるときに手ごたえがありますが、劣化すると弱々しく、頼りなく感じられます。一度、劣化したものは再生できないので、練習用に使うしかありません。あまりもったいないと思わずに、購入したらどんどん練習のために使うのがいいと思います。作れば作るほど質の高いものを早く作ることができるようになります。
パフォーマンスの場合はもちろん、人にプレゼントする風船は、必ず新鮮な風船を使いましょう。どんなに心を込めて美しいバルーンを作っても、新鮮な材料を使っていなければ価値は半減します。

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260Qの白と260Sの青で「白鳥の湖」を作ってみました。コアンがいるのわかりますか?

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今回の出演者勢揃いです。パーティだ。あれっ?コアンはどこ?

                            つづく

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