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クラウンパフォーマンス2 [クラウンアクト]

この日のパフォーマンスの観客は高校生でした。

オープニングアクト
お客さんの近くに寄ろうとすると、見えない壁があって行けない。押しても叩いてもビクともしない。体当たり。跳ね返される。地に臥して泣いているとそこにすき間があり、そこから壁を押し上げて、ああよかった。皆さんに挨拶。

あっそうだ。まずはこれ、と紙に書いた字を見せます。「お約束のキーワード」「食べちゃだめー」「大きな声で」「せえの……」(お客さんの声「食べちゃだめー!」)「ありがとう」

「へたくそジャグリング」
ボールフラワースティックを見せました。へたくそだったのが、だんだんうまくなっていきます。「がんばって!」と声をかけられたら大成功。クラウンはなんでも巧くなくていいのです。がんばってもがんばっても巧くいかないのがクラウンなんです。

「お腹がすいた」
ジャグリングでお腹がすいたので、お客さんに食べ物をねだります。ガムしか持ってない。歩いて探しに行きます。だんだん早足になって最後は走り出す。もちろん「マイムウォーク」。
お花畑に着きます。お花を一輪摘んで香りを嗅ぎ胸に差します。それにしてもお腹がすいた。あっ!これ食べられるんじゃない?と胸の花を食べようとするとお客さんからお約束の「食べちゃだめー」という声。
それでも食べて、茎だけを出す仕草。味は微妙だけどたくさんある、と動き始めようとするところへチョウチョ。捕まえようとするけど、なかなかつかまらない。お客さんの頭の上にもとまります。動かないでジッとしてね、あっ逃げた。動くからだよ。
自分の頭の上にとまる。よーし、今度こそ。やったあ、捕まえた!お腹すいたあ。よーし、誰も見てないな。食べちゃえ。お客さんのお約束。食べちゃだめー!
えーっ、でも食べちゃうよ!食べちゃだめー!を何度か繰り返していると、チョウチョに逃げられる。あーあ、行っちゃった。
さらに歩くと家がある。ドアをノック。返事がない。ドアのノブを回してみると、開いている。中に入る。冷蔵庫は空。引き出しにも何もない。あっ金魚。水槽の中の金魚を手で表現。餌を見つける。金魚にあげるけど、これ食えるかも。誰も見てないし、食べちゃえ。観客から「食べちゃだめー!」
でも食べる。うまい。金魚が怒っている。あっ!いいこと考えた。餌を金魚にあげる。上がってきた金魚をつかまえて、うまそう!食べようとする。食べちゃだめー!それでも食べようとするけど、逃げられてびしょびしょ。
あっそうだ。いいもの持ってた、と最後に
風船飲み」。

「マジック」
風船でお腹いっぱいになったので、マジックを2つ。1つは「バルーンファンタジー」(風船浮遊)そして、観客を舞台に上げての「中国式人体切断マジック」(最高に笑えるコメディマジックです)

最後は希望者に風船動物を作って終了。

DSCF1143 (1024x768).jpg

ああ、楽しかった。
見ていた人から「誰よりあなたが楽しんでいましたね」と言われました。本当にそうです。クラウンに変身したとたん、身体中に力が蘇ったような感じです。病気の不安など消えていました。お客さんに楽しんでもらうことが、自分の力になるんだなあとつくづく思いました。

次はどこでやらせもらおっかな。おわり
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クラウンパフォーマンス1 [クラウンアクト]

頼まれて1年ぶりにクラウンパフォーマンスをやりました。

まずはメイクを見せました。本来は人に見せるものではありませんが、相手が色々と質問しながらとても熱心に見てくれるので、逆に私のほうがクラウンのメイクの意味について考えさせられました。

たとえば、
「青や赤のラインは何のために引くんですか?」という質問。とっさに、
「これは大きな目と大きな口を表しているんですよ」
と答えましたが、相手は納得していないようでした。それはそうですよね。なぜクラウンは目や口が大きくなくてはいけないのか、問題はそこです。

あとで考えると「遠くからでも、はっきりと表情が見えるためですよ」と答えるべきだったかなと思うのですが、うーん、我ながら腑に落ちない。なぜ、はっきりと表情が見えることが重要なのかという疑問が残ります。

ただ、サーカスのクラウンのように広い会場で演技を見せる場合には、派手なメイクは確かに有効です。白地に赤や青という色合いも目立ちます。すべてはお客様に分かりやすいように、警戒心を持たせないようにという工夫なのでしょうか。

「クラウンのあなたを見て、怖がる子どもはいませんか?」という質問もありました。いい質問です。
「私がクラウンを始めた頃、プロのクラウンさんとネットで知り合いました。その人がクラウンの心得として教えてくれたのが、『All for you,it’s my pleasure.』(すべてあなたのために、それが私の喜び)という言葉です。なんでもお客様本位で考えなさいという意味が込められたこの言葉が、私のクラウンを支える言葉になっています。

だから、もしクラウンである自分を怖がる子どもがいたら、自身を押し付けずむしろ姿を隠すようにしています。」
実際、たくさんの子どもが私のクラウンを怖がって泣きます。もちろんそんなときは視界の外にハケるようにします。

こんなやりとりをしながらメイクをしていたら、肝心のアイラインを引くところで失敗しました。やりなおし。

でも、楽しい時間でした。

つづく

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